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中等症から重症の潰瘍性大腸炎治療薬「トレムフィア®」発売のお知らせ
2025.05.21  10:00

潰瘍性大腸炎適応、初めてかつ唯一のdual-acting IL-23p19トレムフィア®1年後の内視鏡的寛解率34-35%

【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202505209140-O1-453pjZ1l

 

中等症から重症の潰瘍性大腸炎治療薬「トレムフィア®点滴静注200mg」及び「トレムフィア®皮下注200mgシリンジ」、「トレムフィア®皮下注200mgペン」発売のお知らせ

 

潰瘍性大腸炎を適応とした初めてかつ唯一のdual-acting(二重作用)IL-23p19阻害薬のトレムフィア®は、 QUASAR試験においてトレムフィア®投与1年後の内視鏡的寛解率として34~35%が示された


第III相QUASAR試験92週時点の長期データより、持続的な臨床的および内視鏡的効果が示された¹

 

Johnson & Johnson(法人名:ヤンセンファーマ株式会社、本社:東京都千代田区、代表取締役社長:關口修平、以下「J&J」)は21日、中等症から重症の潰瘍性大腸炎における寛解導入療法(既存治療で効果不十分な場合に限る)を効能又は効果として「トレムフィア®点滴静注200mg」、中等症から重症の潰瘍性大腸炎の維持療法(既存治療で効果不十分な場合に限る)を効能又は効果として「トレムフィア®皮下注200mgシリンジ」及び「トレムフィア®皮下注200mgペン」[一般名:グセルクマブ(遺伝子組換え)、以下「トレムフィア®」]が5月21日に薬価収載され、同日、新たに発売されたことをお知らせします。

 

本年3月27日に「トレムフィア®点滴静注200mg」は中等症から重症の潰瘍性大腸炎の寛解導入療法(既存治療で効果不十分な場合に限る)を効能又は効果として、「トレムフィア®皮下注200mgシリンジ」及び「トレムフィア®皮下注200mgペン」は中等症から重症の潰瘍性大腸炎の維持療法(既存治療で効果不十分な場合に限る)を効能又は効果として製造販売承認を取得しました。また、既存治療で効果不十分な尋常性乾癬、乾癬性関節炎、膿疱性乾癬、乾癬性紅皮症及び掌蹠膿疱症の治療薬として既承認品目である「トレムフィア®皮下注100mgシリンジ」においては、本年3月27日に中等症から重症の潰瘍性大腸炎の維持療法(既存治療で効果不十分な場合に限る)の効能又は効果ならびに用法及び用量追加の承認を取得しています。

 

トレムフィア®は、インターロイキン(IL)-23を阻害するとともに、炎症性単球モデルのIL-23産生細胞の表面に発現するCD64にも結合し、産生されるIL-23 を捕捉するdual-acting(二重作用)を有します²・³。トレムフィア®は、日本において潰瘍性大腸炎を適応症とし、初めてかつ唯一の承認された dual-acting(二重作用)を有する完全ヒト型、IL-23p19阻害薬です2,3。国際共同第IIb/III相QUASAR試験の結果¹に基づき承認されたトレムフィア®は、従来の治療や生物学的製剤及び/又はJAK阻害剤で効果不十分又は忍容性が不良であった中等症から重症の活動期潰瘍性大腸炎の患者さんを対象に、有効性と安全性が評価されています。トレムフィア®投与維持期44週時点の臨床的寛解率として45%~50%で、トレムフィア®投与1年後の 内視鏡的寛解率として34~35%が示されました²。

 

潰瘍性大腸炎は、過剰な免疫反応により発症する慢性疾患⁴かつ指定難病⁵です。症状はさまざまで、出血、血便、持続的な下痢、切迫便意、腹痛、食欲不振、体重減少、貧血、疲労などが挙げられます⁴。現時点では、潰瘍性大腸炎は完治が難しく、再燃と寛解を繰り返すことが多いため、より長期的に寛解維持をできる新たな治療選択肢が求められていました。

 

第III相QUASAR試験の結果によると、維持期の92週時点において、臨床的寛解及び内視鏡的寛解の維持ができたと示されました。維持期の 92週時点で72%の患者さんが臨床的寛解aを達成し、43%の患者さんが内視鏡的寛解(b)を達成しています。それに加え、維持期の44週時点で内視鏡的改善cを達成した患者さんの中では、維持期の92週時点まで内視鏡的改善を維持できている割合は84%でした¹。本結果について、Digestive Disease Week (DDW) 2025にて発表されました。

 

J&J Innovative Medicine Japanの代表取締役社長である關口修平は次のように述べています。「この度、日本において潰瘍性大腸炎を適応とした初めてかつ唯一承認された dual-acting(二重作用)を有する IL-23p19阻害薬トレムフィアへの適応拡大及び新たな剤型の発売により、日本の潰瘍性大腸炎患者さんに新しい治療選択肢をお届けできることを大変嬉しく思います。この大きな一歩は、当社が30年にわたり築き上げてきた免疫疾患領域における成果を示すものであり、潰瘍性大腸炎患者さんの生活の質の向上へのコミットメントを表すものでもあります」

 

今回の発売は、日本国内においてトレムフィア®にとって6番目の適応症となります。また現在、皮下注製剤による中等症から重症の潰瘍性大腸炎の寛解導入療法、並びに中等症から重症の活動期クローン病に係る承認申請中です。

 

 

製品概要(潰瘍性大腸炎)

 

【表:https://kyodonewsprwire.jp/prwfile/release/M108680/202505209140/_prw_PT1fl_b8p6X0da.png

 

 

a. 排便回数サブスコアが0又は1,直腸出血サブスコアが0,及び内視鏡サブスコアが0又は1で(排便回数サブスコアが寛解導入試験のベースラインから増加していない場合)内視鏡検査の所見で脆弱化が認められない。

b. 内視鏡サブスコアが0。

c. 内視鏡サブスコアが0又は1。

 

QUASAR試験(NCT04033445)について

QUASAR試験は、既存治療(チオプリン製剤またはステロイド薬)、生物学的製剤(TNF-α阻害薬、ベドリズマブ)および/またはJAK阻害剤(トファシチニブ)で効果不十分もしくは忍容性が不良であった、成人の中等症から重症の活動期潰瘍性大腸炎の患者さんを対象に、選択的IL-23阻害剤であるトレムフィア®の有効性および安全性を評価する、無作為化、二重盲検、プラセボ対照、並行群間、多施設共同、第IIb/III相試験です⁶。本試験は、第IIb用量設定導入試験、第III相寛解導入試験、第III相寛解維持試験から構成されています。

 

第III相寛解導入試験では、初回、4週後、8週後にトレムフィア®200mg又はプラセボを静脈内投与しました。第III相寛解維持試験では、トレムフィア®を4週間隔で200mg、トレムフィア®を8週間隔で100mg、又はプラセボを維持療法として皮下投与しました。現在進行中の長期継続試験では、さらに4年間治療が継続されます。なお、有効性、安全性、薬物動態、免疫原性、バイオマーカーは、規定された時点で評価されます。

 

潰瘍性大腸炎について

潰瘍性大腸炎は、大腸の粘膜が炎症を起こし、膿や粘液を産生するびらんや潰瘍を形成する慢性疾患で、過剰な免疫反応により発症します。症状はさまざまで、出血、血便、持続的な下痢、切迫便意、腹痛、食欲不振、体重減少、疲労などが挙げられます⁴。また潰瘍性大腸炎の患者さんは、うつ病の発症率も高いことが分かっています⁷。日本では、約22万人の患者さんがいると推定されています⁸。

 

トレムフィア®(グセルクマブ)について

米J&Jが開発したトレムフィア®は、IL-23のp19サブユニットに結合してIL-23を阻害する医薬品として初めて承認された完全ヒト型モノクローナル抗体です。トレムフィア®は、IL-23のp19サブユニットに結合するだけでなく、in vitroの結果において炎症性単球モデルのIL-23産生細胞の膜表面に発現するCD64にも結合し膜近傍でIL-23を捕捉するdual-acting(二重作用)を有しています。

 

トレムフィア®は、欧州やカナダなどで中等症から重症の尋常性乾癬及び乾癬性関節炎の治療薬として承認されています。さらに、欧州やブラジルにおいては中等症から重症の潰瘍性大腸炎の治療薬として承認されており、ブラジルと中国では中等症から重症のクローン病の治療薬としても承認されています。日本では、尋常性乾癬及び乾癬性関節炎、膿疱性乾癬、乾癬性紅皮症、掌蹠膿疱症、潰瘍性大腸炎の治療薬として承認されています。

 

米J&Jは、トレムフィア®の全世界での独占販売権を有しています。

 

Johnson & Johnson について 

J&Jは、健康こそすべてだと考えています。ヘルスケアイノベーションにおける私たちの強みが、複雑な病を予防、治療、治癒し、治療をよりスマート化した、低侵襲なものに進化させ、一人ひとりの患者さんに合ったソリューションを提供することができる世界を築く力になります。Innovative MedicineとMedTechにおける専門性を生かし、将来の飛躍的な進化に向けてヘルスケアソリューションの幅広い領域でイノベーションを推し進め、人々の健康に大きなインパクトを与えていきます。 

 

日本におけるJohnson & Johnson Innovative Medicine について 

Johnson & Johnson Innovative Medicine は、米J&Jグループにおける医療用医薬品事業の名称です。日本では、1978年の設立以来、これまでヤンセンファーマ株式会社として、患者さんの治療に貢献する多くの医薬品をお届けしてきました。私たちは、アンメットニーズに基づく開発戦略のもと、注力疾患領域―がん、免疫疾患、精神・神経疾患、心・肺疾患、および眼疾患領域における学術および情報提供活動を強化しながら、私たちの薬剤を必要とする全ての患者さんが適切なタイミングでベストな治療を選択するための活動を続けています。新しいJohnson & Johnson Innovative Medicineブランドとともに、私たちは、今後も医療の未来を切り拓き、日本の患者さんに革新的な医薬品をお届けしていきます。 

 

Johnson & Johnson Innovative Medicineに関する詳しい情報はinnovativemedicine.jnj.com/japan/をご覧ください。また、www.facebook.com/JanssenJapan/をフォローしてください。

 

将来に関する記述

このプレスリリースには、米国の1995年私的証券訴訟改革法で定義された「将来に関する記述」が含まれています。これらの記述は、製品開発及びトレムフィア®の潜在的なベネフィット及び治療影響に関するものです。お読みの際には、これらの将来の見通しのみに依拠しないよう、ご注意ください。これらの記述は、将来の事象に関する現時点での予測に基づいています。

基礎となる前提が不正確であると判明した場合、あるいは既知もしくは未知のリスクや不確実性が現実化した場合、実際の成果は、ヤンセンファーマ株式会社及び/又はジョンソン・エンド・ジョンソンの予測や見通しと大きく異なる可能性があります。

リスクと不確実性には、これらに限定されるものではありません。臨床的成功及び規制当局の承認取得の不確実性をはじめとする製品の研究開発に伴う課題や不確実性、商業的成功の不確実性、製造上の問題または遅延、競合他社による特許取得、新製品開発、特許に対する異議申し立て、製品回収又は規制当局による措置につながる可能性、製品の有効性又は安全性に関する懸念、ヘルスケア製品及びサービスの購入者の行動や支出パターンの変化、世界的な医療改革などの適用される法律や規制の変更、医療費抑制への動きなどが含まれますが、これらに限定されるものではありません。

これらのリスクや不確実性、その他要因の詳細と一覧については、最新のForm10-Kに基づくジョンソン・エンド・ジョンソンの年次報告書の「将来予測に関する記述に関する注意事項(Cautionary Note Regarding Forward-Looking Statements)」、や「リスク要因(Item 1A)」のセクション、またはジョンソン・エンド・ジョンソンの四半期報告書(From 10-Q)及び証券取引委員会へのその他の提出書類をご参照ください。

これら書類は、オンライン(www.sec.gov, www.jnj.com)でご覧いただくか、もしくはジョンソン・エンド・ジョンソン宛てにご請求ください。ヤンセンファーマ株式会社及びジョンソン・エンド・ジョンソンは、新たな情報や今後の事象・変化などに基づいて、将来予測に関する記述を更新する義務を負いません。

 

 

【本件に関するお問合せ先】

Johnson & Johnson Innovative Medicine

コミュニケーション&パブリックアフェアーズ部

E-mail: JP-PR@its.jnj.com

TEL: 070-4099-8773 (イライザ・ハン)

 

 

 

1 Lichtenstein GR, et al. Efficacy And Safety Of Guselkumab For Ulcerative Colitis Through Week 92 Of The Quasar Long-Term Extension Study. Poster presentation (#4241842) at Digestive Disease Week 2025. May 2025.

 

2 Atreya R, Abreu MT, Krueger JG, et al. Guselkumab, an IL-23p19 subunit-specific monoclonal antibody, binds CD64+ myeloid cells and potentially neutralizes IL-23 produced from the same cells. Poster presented at: 18th Congress of the European Crohn’s and Colitis Organization (ECCO); March 1-4, 2023; Copenhagen, Denmark. Poster P504.

 

3 Kreuger JG, Eyerich K, Kuchroo VK. Il-23 past, present, and future: a roadmap to advancing IL-23 science and therapy. Front Immunol. 2024; 15:1331217. doi:10.3389/fimmu.2024.1331217

 

4 Crohn’s & Colitis Foundation. What is ulcerative colitis? Available at: https://www.crohnscolitisfoundation.org/patientsandcaregivers/what-is-ulcerative-colitis#:~:text=Ulcerative%20colitis%20is%20a%20chronic,your%20immune%20system's%20overactive%20response

 

5 難病情報センター https://www.nanbyou.or.jp/entry/62

 

6 National Institutes of Health: Clinicaltrials.gov. A study of guselkumab in participants with moderately to severely active ulcerative colitis (QUASAR). Identifier: NCT04033445. Available at: https://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT04033445. Accessed February 2024.

 

7 Yuan X, Chen B, Duan Z, et al. Depression and anxiety in patients with active ulcerative colitis: crosstalk of gut microbiota, metabolomics and proteomics. Gut Microbes. 2021;13(1):1987779. doi: 10.1080/19490976.2021.1987779

 

8 J Gastroenterol. 2019 Dec;54(12):1070-1077. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/31309327/