【画像:
https://kyodonewsprwire.jp/img/202410288898-O1-7Hi7afy1】 【画像:
https://kyodonewsprwire.jp/img/202410288898-O2-2X8mc1oZ】
フランクリン・テンプルトンの専門家が集結し、米国大統領選挙直前ウェビナーを開催
フランクリン・テンプルトンとグループ傘下の株式運用会社クリアブリッジ・インベストメンツが、11 月 5 日の選挙が与える投資、財政および政策への影響について議論しました。
米国大統領選挙が約 1 週間後の 11 月 5 日に迫るなか、民主党候補のカマラ・ハリス氏と共和党候補のドナルド・トランプ氏のどちらが次期大統領になるのか、米国はもちろん世界中が注目 しています。
2024 年 10 月 23 日(米国時間)、フランクリン・テンプルトンのソート・リーダーが集結し、現在の投資機会や、税制、規制、財政支出など、選挙結果によって米国の政策が変化する可能性についてウェビナーで議論しました。
・ソナル・デサイ、最高投資責任者(CIO)、フランクリン・テンプルトン債券グループ
・グラント・バウアーズ、ポートフォリオ・マネージャー、フランクリン・テンプルトン株式グループ
・ジェフ・シュルツ、経済および市場戦略責任者、クリアブリッジ・インベストメンツ
モデレーターは、フランクリン・テンプルトン・インスティテュートのチーフ・マーケット・ ストラテジスト、スティーブン・ドーバーが務めました。ウェビナーの抜粋は以下の通りです。
大統領選挙が株式市場のパフォーマンスに与える影響
グラント・バウアーズ、ポートフォリオ・マネージャー、フランクリン・テンプルトン株式グループ
「市場は最終的に不確実性を嫌います。現在は五分五分の接戦であることを考慮すると、それ を超えて市場が各候補者に何を期待しているのか考える必要があります。
両候補者は市場にとって比較的よく知られた存在であるため、選挙前のボラティリティがあまり高くないことに驚きはありません。とはいえ、規制や関税、財政政策に関しては、両候補者 の間にいくつかの明確な違いがあると思います。しかし、ねじれ議会となる可能性が高いため、 大規模な変化が起こる可能性は極めて低いでしょう。これが現在の市場の反応に反映されてい ます。もし一つの政党が、ホワイトハウス、下院、上院の全権を握るようなことがあれば、実質的な変革が可能となるため、より多くのボラティリティが予想されます。
最近の市場の動きを見ると、ビジネス重視、低税率、低規制の政策を掲げるトランプ氏が勝利 するという楽観的な見方があるのは確かです。一方で、関税やそれに伴う影響、財政政策や債 務水準に関しても懸念があります。プラス面を享受するためには、ある程度のマイナス面が伴うことを認識する必要があります。」
ジェフ・シュルツ、経済および市場戦略責任者、クリアブリッジ・インベストメンツ
「1932 年以降、S&P500 の年率平均リターンは、民主党大統領の場合は 8.9%、共和党大統領の場合は 5.6%でした。しかし、より長期的な視点で見ると、非常に異なる状況が見えてきます。例えば、選挙の翌日から 10 年先までを見た場合、民主党大統領と共和党大統領のどちらもリターンはほぼ同じです。具体的には、10 年間の予測ベースでは、年率リターンは、民主党大統領の場合は 6.4%、共和党大統領の場合は 6.1%です。
さらに重要なのは、政策が経済的背景ほど重要でないこともあるということです。より重要な のは経済の状態です。私たちが見るすべての指標から判断すると、現在の米国経済は堅固な基 盤の上にあると考えています。実際、ソフトランディングの確率を 85%に引き上げました。」
政策金利と個人消費
ソナル・デサイ、最高投資責任者(CIO)、フランクリン・テンプルトン債券グループ
「市場は依然として、利下げへの期待をある程度織り込んでおり、その点ではやや楽観的だと 思われます。経済が堅調であるということは、私も同意見です。もし、一党が全権を握り、よ り広範な関税措置が講じられることになれば、インフレが上昇する可能性があるため、FRBは大規模な利下げに対して慎重になる可能性があるかもしれません。とはいえ、全面的な関税措置が導入されるとは考えていません。
これまでのところ、米国の消費者は依然として堅調であり、選挙の影響でそれがすぐに変わる とは考えていません。結局のところ、消費者信頼感や需要に影響を与えるのは、景気の先行きに対する懸念、特に雇用だと思います。選挙結果が選挙当日以降も長期間にわたって不確定な ままとなる場合には、これが何らかの影響を与える可能性はあります。
トランプ氏が政権を握れば、引き続き利下げについて発言することが予想されます。しかし、 トランプ氏は金利を決定する権限を自分が持つべきではないと考えていると表明しています。FRB はより広範な政治的圧力を受け続けることになりますが、いずれにせよ FRB は、パウエル議長が議会で証言するたびに、共和党か民主党のいずれかから厳しく批判されるのが恒例とな っています。これは古くから続く伝統です。私はむしろ FRB という機関の強さを信頼しているため、人々が懸念するような劇的な変化が起こる可能性は低いと考えています。」
株式の投資機会
グラント・バウアーズ、ポートフォリオ・マネージャー、フランクリン・テンプルトン株式グループ
「共和党政権下で大手ハイテク企業の規制政策が劇的に変化するとは思えません。影響がある とすれば、金融やエネルギーのような分野であり、規制緩和については現在の民主党政権の方 向性から変わる可能性があります。
生成 AI は、おそらく過去数年の市場における最大の長期的なテーマの一つです。私たちの意見では、クラウドコンピューティングやモバイルの台頭、さらにはインターネットの誕生に匹敵するような、非常に大きな技術基盤の転換になると考えています。そして、世界的に数兆米ド ルの経済的影響をもたらす可能性があります。
大手ハイテク企業は、これらの大規模な言語モデルをサポートするためのデータセンター構築 に向けた今後数年間の投資計画について、私たちに語っています。今回の選挙結果が、その建設計画に影響を与えるとは考えていません。
金利も大きな役割を果たすでしょう。ここ 1~2 四半期は、FRB が利下げを開始したことで、中小型株銘柄が大きく上昇しました。また、他のセクターが市場でより主導的な役割を果たすよ うになりました。重要な要因となるのは、中小企業に有利となる政策の転換です。イノベーシ ョンを促進するための規制や、国内インフラ、電化、再生可能エネルギーなどの特定分野への 投資、さらには自動化やロボット工学のような技術分野への投資などが、より広範な市場参加を促す可能性があります。」
ジェフ•シュルツ、経済および市場戦略責任者、クリアブリッジ•インベストメンツ
「大統領選挙が近づくにつれ、ボラティリティは上昇する傾向にあります。7 月 1 日以降、シカゴ•オプション取引所の CBOE ボラティリティ指数(通称 VIX)は 50%以上上昇しています。これは通常、選挙日が近づくなかでよく見られる光景です。しかし興味深いのは、S&P500 指数がここ数カ月で上昇していることです。この株価の急騰は、通常の選挙に向けた動きとは逆の動 きです。従来、株式は選挙日が近づくと下落する傾向があります。実際には最近私たちが目にしたのは、景気拡大を支持するリーダーシップで、市場がトランプ政権の誕生を先取りしているように見えます。
もしハリス氏が勝利すれば、これは市場が過去数週間で価格に織り込んできたものとは逆行するため、この動きの一部が織り込まれ始めると、市場に若干の下押し圧力を生む可能性があり ます。その場合、選挙後に資金を投資する機会があるかもしれません。」
債券の投資機会
ソナル•デサイ、最高投資責任者(CIO)、フランクリン•テンプルトン債券グループ
「国債の利回りを見てみると、数週間前には可能性が極めて低いと思われていた共和党が全権を奪取する可能性が、世論調査で示され始めており、国債が売られ始めています。これは、財 政赤字が大幅に増加するという予想を認める動きです。
もし民主党が全権を握れば、国債市場は若干の安心感から上昇を見せるかもしれません。ただ し、これは、どちらが勝っても私たちは非常に大きな赤字を抱えることになるため、適切とは 言えないかもしれません。しかし、赤字を少しでも相殺するために、増税や何らかの措置が取 られることが期待されるため、このような動きが見られる可能性があります。
民主党が勝利した場合の支出拡大や、共和党が勝利した場合の一定の減税を考えると、選挙後のイールドカーブの長期部分にとって特に有利な見通しではないと言えるでしょう。
地方債は投資機会となりますが、これは選挙よりもファンダメンタルズに基づいています。現 在、どの州においても地方債は非常に魅力的に見えます。」
フランクリン・テンプルトンについて
フランクリン•テンプルトンは、米国カリフォルニア州サンマテオに本部を置くフランクリ ン•リソーシズ•インクおよび傘下の子会社で構成されたグローバルな資産運用会社グループ です。当グループは 75 年以上の資産運用経験を持ち、世界の主要な金融市場を含む 30 ヵ国以上に拠点を構え、150 ヵ国以上のお客様にサービスを提供しています。長い歴史の中で、数々の専門性の高い運用マネージャーを傘下に迎え、運用ケイパビリティを拡充することで、株式、債 券、マルチアセット•ソリューション、オルタナティブの分野の卓越した専門性と運用戦略へ のアクセスを可能にしてきました。世界中に 1,600 人以上の運用プロフェッショナルを擁するフランクリン•テンプルトンという 1 つのブランドを通じて、世界中のお客様の幅広いニーズに応じたカスタマイズ•ソリューションを提供しています。2024 年 9 月末日現在の運用総資産は約240 兆円(1.7 兆米ドル)です。
フランクリン・テンプルトン・インスティテュートについて
2021 年 1 月に設立されたフランクリン•テンプルトン•インスティテュートは、リサーチと知識共有をするための革新的なハブであり、グローバル市場における洞察力を源泉として、フランクリン•テンプルトンの強みを発信しています。
当資料は、フランクリン•テンプルトン•ジャパン株式会社(以下「当社」)が情報提供 を目的として作成したものであり、金融商品取引法に基づく開示書類ではありません。 また、投資勧誘を目的とするものではありません。
当資料は、当社が信頼性が高いと判断した各種データ等に基づいて作成したものですが、その完全性、正確性を保証 するものではありません。
当資料に記載されたグラフやデータ等は、過去の実績または予測であり、将来の市場環境の変動等を示唆あるいは保証するものではありませ ん。
当資料の内容は作成時点のものであり、将来予告なく変更されることがあります。
当資料に指数•統計資料等が記載される場合、それらの知的所有権、その他一切 の権利は、その発行者に帰属します。
当資料は当社の許可なく複製•転用することはできません。
フランクリン•テンプルトン•ジャパン株式会社金融商品取引業者関東財務局長(金商)第 417 号
加入協会:一般社団法人投資信託協会/一般社団法人日本投資顧問業協会/一般社団法人第二種金融商品取引業協会