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電通、第14回「カーボンニュートラルに関する生活者調査」を実施
2024.09.12  15:15

世界の年間平均気温1.5℃上昇に対する5万人の自由回答を分析 トピックモデリングにより28トピックに分類

2024 年 9 月 12日
株式会社 電 通

 株式会社電通(本社:東京都港区、代表取締役 社長執行役員:佐野 傑)は、国内電通グループ横断でサステナビリティに関するプロジェクトを推進する組織「dentsu carbon neutral solutions」を調査主体として、全国15~79歳の5万人を対象に、第14回「カーボンニュートラルに関する生活者調査」(以下「本調査」、調査期間:2024年5月31日~6月3日)を実施しました。
 2015年12月に採択されたパリ協定で掲げられた「世界の年間平均気温の上昇を産業革命以前と比べて1.5℃に抑える努力をする」という目標※1がある中、2023年は産業革命以前と比べて観測史上最高の約1.5℃上昇しました。本調査では、この事実に関する設問から得た自由回答を基にテキストデータを分析し、トピック別に分類する手法「トピックモデリング※2」を用いました。本調査で得られた主なファインディングスは次のとおりです。

【主なファインディングス】
①2023年の世界の年間平均気温が産業革命以前と比べて約1.5℃上昇したことについて、知っていた・見聞きしたことがあった人は6割強。数値まで知っていた人は約1割にとどまる。

②2023年の世界の年間平均気温が産業革命以前と比べて約1.5℃上昇したことに対する自由回答を分析。トピックモデリングにより分類された28個のトピックのうち、「地球が住めない環境になる」(5.5%)が最も多く、「政府・企業・個人みんなで取り組むべき課題」(3.8%)、「地球温暖化への対策や取り組みに関する具体的な意見」(3.5%)が続く。

③15のカーボンニュートラルアクションに対して行動(実施・導入)した人は、「ゴミの削減・分別」
(79.2%)、「食事を食べ残さない(食べきり)」(76.7%)、「節電・節水」(76.4%)、「LED照明の利用、買い換え」(66.1%)などで多い。

④15のカーボンニュートラルアクションの実施理由は、15のうち12のアクションで「取り組んだ方が経済的にメリットがある・得だと思ったから」が最も多い。

注)本調査における構成比(%)は小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計しても100%にならない場合があります。
※1:パリ協定において、「世界的な平均気温上昇を産業革命以前に比べて2℃より十分低く保つとともに、1.5℃に抑える努力を追求すること、適応能力を向上させること、資金の流れを低排出で気候に強靱な発展に向けた道筋に適合させること等によって、気候変動の脅威への世界的な対応を強化することを目的とする」と規定。(環境省「パリ協定の概要(仮訳)」より)
※2:トピックモデリングとは、テキストデータを分析し、各文書がどのトピックに関連しているかを自動的に分類する手法。本調査
では、階層クラスタリングの一種であるHDBSCANという手法を用いて、トピックを抽出。

 
【各ファインディングスの詳細】

①2023年の世界の年間平均気温が産業革命以前と比べて約1.5℃上昇したことについて、知っていた・見聞きしたことがあった人は6割強。数値まで知っていた人は約1割にとどまる。

・2023年の世界の年間平均気温が産業革命以前と比べて観測史上最高の約1.5℃上昇したことについて、知っていた・見聞きしたことがあった人(「具体的な数値を含め、内容を知っていた」「具体的な数値までは分からなかったが、内容は見聞きしたことがあった」の合計)は6割強(62.1%)。一方で、「具体的な数値を含め、内容を知っていた」人は約1割(10.6%)にとどまり、年代別では70代(18.2%)、15~19歳(16.6%)の順に高い。【図表1】

【図表1】
Q.平均気温の上昇を1.5℃以内(産業革命以前と比較)に抑えなくてはならない状況の中で、2023年の世界の年間平均気温が観測史上最高である約1.5℃(1.45±0.12℃)上昇したことについて、あなたはどの程度ご存じでしたか。下記の文章をお読みになってから、質問にお答えください。

地球規模で地球温暖化の影響が現れており、2023年の年間平均気温は、19世紀後半に対して約1.5℃(1.45±0.12℃)上昇していると発表されました。人間や自然生態系にとってさまざまなリスクを軽減するために、パリ協定では気温上昇を1.5℃以内に抑える努力が国際合意されていますが、限りなく近づいている状況となっており、気候リスク(異常気象などの起こる可能性とその影響の大きさ)が高まるといわれています。

【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202409106174-O3-FLanUJ3S

 
②2023年の世界の年間平均気温が産業革命以前と比べて約1.5℃上昇したことに対する自由回答を分析。トピックモデリングにより分類された28個のトピックのうち、「地球が住めない環境になる」(5.5%)が最も多く、「政府・企業・個人みんなで取り組むべき課題」(3.8%)、「地球温暖化への対策や取り組みに関する具体的な意見」(3.5%)が続く。

・「産業革命以前と比較し、平均気温の上昇を1.5℃以内に抑えなくてはならない状況の中で、2023年の世界の年間平均気温が観測史上最高である約1.5℃(1.45±0.12℃)上昇したこと」に関する自由回答式の設問を聴取。「関心がない」(27.5%)と無効回答を除き、何かしらのコメントを回答した人は過半数(57.3%)の約2.9万人(28670人)。その結果をトピックモデリングを用いて分析した結果、28個のトピックに分類され、「TOPIC19:地球が住めない環境になる」(5.5%)が最も多く、「TOPIC13:政府・企業・個人みんなで取り組むべき課題」(3.8%)、「TOPIC28:地球温暖化への対策や取り組みに関する具体的な意見」(3.5%)が続く。【図表2】

【図表2】各トピックの割合
Q.平均気温の上昇を1.5℃以内(産業革命以前と比較)に抑えなくてはならない状況の中で、2023年の世界の年間平均気温が観測史上最高である約1.5℃(1.45±0.12℃)上昇しましたが、この事実を知って、あなたはどのようなことを感じましたか。なるべく具体的にお知らせください。日本国内や世界の視点で思うこと、政府や企業に対して思うこと、あなたご自身の日常生活に関連して思うことなど、どのようなことでも構いません。※特に関心がないという方は、「関心がない」と記入してください。

【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202409106174-O4-P5f308hG

③15のカーボンニュートラルアクションに対して行動(実施・導入)した人は、「ゴミの削減・分別」
(79.2%)、「食事を食べ残さない(食べきり)」(76.7%)、「節電・節水」(76.4%)、「LED照明の利用、買い換え」(66.1%)などで多い。

・環境省「くらしの10年ロードマップ」を参考に、15のカーボンニュートラルアクションを設定。15のアクションに対して行動(実施・導入)した人は、「ゴミの削減・分別」(79.2%)、「食事を食べ残さない(食べきり)」(76.7%)、「節電・節水」(76.4%)、「LED照明の利用、買い換え」(66.1%)などで多い。また、周囲には行動している人がほぼいない段階ですぐに行動(実施・導入)した人は、「食事を食べ残さない(食べきり)」(30.5%)で最も多い。【図表3】

【図表3】
Q.以下の内容に関して、あなたの取り組み状況として当てはまるものをそれぞれお知らせください。


【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202409106174-O5-Xy27pPrb

④15のカーボンニュートラルアクションの実施理由は、15のうち12のアクションで「取り組んだ方が経済的にメリットがある・得だと思ったから」が最も多い。

・15のカーボンニュートラルアクションの実施理由は、15のうち12のアクションで、「取り組んだ方が経済的にメリットがある・得だと思ったから」が最も多い。「ゴミの削減・分別」「地産地消」では「地域の役に立つと思ったから」(30.6%、44.4%)、「テレワークの実施」では「取り組んだ方が便利だと思ったから」(29.6%)が最も多い。【図表4】

【図表4】
Q. あなたが、以下の行動をとっている(とった)理由として当てはまるものをそれぞれ全てお知らせください(複数回答)。

【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202409106174-O6-Efx6exCu

【調査概要】
・目   的:日本におけるカーボンニュートラルに関する「認知・理解」や「興味・関心」などの現状を把握、今後の浸透策の検討
・対象エリア:日本全国
・対象者条件:15~79歳
・サンプル数:50000※
・調 査 手 法:インターネット調査
・調 査 期 間:2024年5月31日~6月3日
・調 査 機 関:株式会社電通マクロミルインサイト
※ 50000人に対し、人口構成比に合わせてウエイトバック集計を実施。「%」はウエイトバック後のスコア、「n」はウエイトバック前(回収時)のサンプル数を掲載。

 本調査では、ニュースリリースに記載したファインディングスの他、トピックモデリングで分類された28のトピックと15のカーボンニュートラルアクションの関連性や、カーボンニュートラル実現に向けて変化した行動や生活習慣のきっかけなどについて調査しました。また、当社では、本調査以外に企業200社のカーボンニュートラルの取り組みに対する生活者調査も行っています。今後もさまざまな視点からの調査・研究を行い、そこで得られた知見を発信してまいります。

(参考)過去調査 
・第12回調査(2023年11月30日発表、調査期間:2023年8月29日~8月30日)
https://www.dentsu.co.jp/news/release/2023/1130-010665.html

・第13回調査(2024年3月29日発表、調査期間:2023年12月22日~12月26日)
https://www.dentsu.co.jp/news/release/2024/0329-010710.html
※ 「カーボンニュートラルに関する生活者調査」は、2021年6月発表の第1回調査より継続的に実施しているものです。

                                            以上