海外リリース
前海計画3周年を迎えた前海が制度面での革新で目に見える成果達成
2024.09.04 11:48
AsiaNet 200356 (1165)
【深セン(中国)2024年9月4日新華社=共同通信JBN】前海の将来的な発展の概要を示すPlan for Comprehensively Deepening Reform and Opening-up of the Qianhai Shenzhen-Hong Kong Modern Service Industry Cooperation Zone(Qianhai Plan)(前海深セン-香港現代サービス産業協力区改革開放の包括的深化計画、前海計画)が発表されたのは、2021年9月でした。Authority of Qianhai Shenzhen-Hong Kong Modern Service Industry Cooperation Zone(前海深セン-香港現代サービス産業協力区管理局)は先ごろ、ハイレベルな開放の拠点である前海はこの3年間、改革と革新にまい進し、目に見える成果を上げてきたと指摘しました。
前海は改革開放を通じ、広東・香港・マカオ大湾区(GBA)および深セン試験実証区建設の新たな原動力となることを目指しています。制度面での革新は前海の特徴の1つです。前海はこれまでに、投資円滑化、貿易円滑化、金融の開放・革新、法律革新などの主要分野で制度面での革新の「前海モデル」を着々と確立してきました。
事業者登録の行政確認システム、統一ライセンス、事業の一時停止登録システム、前海eサービス香港-マカオステーションなど、革新的な施策が相次いで打ち出されてきました。最新の統計によると、前海は2021年以降、241件の新たな制度面での革新の成果を打ち出し、累計は835件となり、このうち36件は全国で推進され、累計は94件となりました。中山大学が発表した中国自由貿易試験区の制度革新指数で、前海は3年連続で1位となっています。
金融分野の革新は、最も前海らしい特徴を持つ制度面での革新の1つと見られています。当地では近年、民生金融、金融市場の相互接続性、現代金融産業の発展、国境を越えた貿易・投資の促進、金融規制における協力の強化など、一連の金融革新政策が実施されてきました。
中国のWeLabグループのPan Rui社長は「前海の金融ビジネスの懐の深さのお陰で、当社は協力の機会を追求し、ウィン・ウィンの成功を達成できています」と語り、「数多くの金融革新事例の成功により、前海は香港の住民や企業が北上する際のお勧めの目的地となりました。発展を目指して深センに集まる香港の住民や企業は増えています。前海にとどまることを選択する香港出身の金融人材が増え、当地の将来の発展に寄与しています」と付け加えました。
Gangshun(Shenzhen)International Trade Co., Ltd.トップのYou Zunni氏は「香港の新しい企業融資政策は、前海で発展を目指す当社のような中小零細企業(SMEs)に、新たな越境融資ルートを提供してくれました。以前は、香港本社の業務・信用実績は、前海支店が銀行融資を申請する際の支援材料には使えませんでした。香港企業融資政策と深セン・香港越境信用調査協力の実施により、銀行融資に新たな道が開かれました」と話しています。
LAiPICも、前海の制度面での革新の受益者の1つです。前海が打ち出したHomecoming Action Plan(帰郷行動計画)を受け、同社は2019年、事務所を前海に戻しました。しかし、LAiPICは帰郷の際、いくつかの困難に遭遇しました。当時、LAiPICのようなデジタル・クリエーティブ企業は文化産業や技術産業に分類できませんでした。その結果、同社はいかなる政策的支援も受けられませんでした。こうした問題に対処するため、前海の関係当局は同社を現地調査し、デジタル及びクリエーティブ産業向けに幅広い政策を革新的に策定しました。
LAiPICのQuan Xinghui共同創業者は「業界は急速に進化しており、貴重な支援やタイムリーな支援策の発表がなければ、LAiPICが今日の地位を築くことはできなかったかもしれない」と語っています。同社は急速な発展を遂げる過程で障害に直面しましたが、こうした政策を迅速かつ効率的に実行に移すことでベンチマークが設定され、業界の成長を大きく前進させました。
前海は、法律、金融、政府業務などの重要分野で制度面での革新の成果を上げることで、制度面での革新における優位性を実証してきました。こうした革新は、前海の包括的な改革の深化を加速させるだけでなく、大湾区さらには中国の包括的な改革の深化を推進する新たな原動力となっています。Pan Rui氏はインタビューで、「前海には比類のない政策的優位性があり、前海の企業には今後もそのメリットを生かし、より大きなチャンスをつかんでほしい」と語っています。
ソース:The Authority of Qianhai Shenzhen-Hong Kong Modern Service Industry Cooperation Zone