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馬王堆漢墓の考古学的発掘から50年目を記念した国際アカデミックセミナー始まる
2024.08.29  12:17

 
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AsiaNet 200341 (1152)

【長沙(中国)2024年8月29日新華社=共同通信JBN】今年はMawangdui Han Tombs(馬王堆漢墓)の考古学的発掘が行われてから50年目に当たります。馬王堆漢墓の考古学的発掘の保存、調査、活用における実り多い成果を十二分に紹介し、中国文明の世界的な影響力を高めるために、国際アカデミックセミナーの開会式が8月18日午前に長沙で始まりました。湖南省人民政府の主催による開会式は、Publicity Department of the Hunan Provincial Committee(湖南省委員会宣伝部)、Hunan Provincial Department of Culture and Tourism(湖南省文化観光局)、Cultural Heritage of Hunanのほか、Hunan Museum(湖南省博物館)などその他の参加機関によって行われました。毛衛明(Mao Weiming)湖南省委員会副書記兼湖南省長と、李群(Li Qun)中国文化観光省副大臣兼国家文物局局長が開会式で演説を行いました。開会式に参加した指導者には、楊浩東(Yang Haodong)湖南省委員会常務委員兼宣伝部長らが含まれています。

開会式でChina Central Newsreel & Documentary Film Studio (Group) が馬王堆漢墓考古学的発掘遺跡の学術的なHDビデオ映像をHunan Museumに寄贈しました。馬王堆漢墓から出土した竹簡と絹写本と、第1号漢墓からの織物が、こうした埋蔵物に関する新たな調査結果とともに公開されました。馬王堆漢墓の発掘や保存、調査、展示を記録したドキュメンタリー「Mawangdui's Immortal Years」が初めて公開されました。さらにHunan Museumは香港科技大学や敦煌研究院など、6つの機関と共同学際プロジェクトを立ち上げるための協定に調印しました。

半世紀の間、数世代にわたる専門監視員が 馬王堆漢墓の保存と研究に膨大な努力と知恵を注ぎ、重要な研究成果を導きました。墓から出土した埋蔵品の総合一覧表は合計2万6937もの品目を明らかにしています。保存状態の優れた辛追(Xin Zhui)夫人の遺体を含む、複数の遺体の標本は全体レベル、細胞レベル、分子レベルでの3層にわたる保護手法によって効果的に保護されてきました。この手法は骨の中のタンパク質の分解とカルシウムイオンの喪失を軽減するのに成功しました。絹写本や織物、それに漆や木製の埋蔵物など、他の埋蔵物もまた、根本的かつ極めて効果的な保存が施されました。今日までに948の埋蔵物が高解像度のデジタル形式で記録され、それは7779の画像と285の3Dモデルに及び、馬王堆漢墓の埋蔵物知識基盤の基礎を築いています。

将来の目標は、すべての断片までを含む100%のデジタル化を実現し、馬王堆漢墓の埋蔵物の総合的な知識グラフを作り出すことです。「Mawangdui Han Tomb Relics, Han Culture, and Contemporary China(馬王堆漢墓遺跡、漢文化、現代の中国)」に焦点を当てたテーマによる2日間のアカデミックセミナーは、それぞれ漢王朝考古学と中国と外国の文化交流研究、漢王朝芸術と思想歴史研究、漢王朝竹簡・絹写本研究、漢王朝医学研究に向けた4つのサブセミナーから構成されています。参加した専門家や研究者は、文化遺跡の保存と継承における、今までにない新しい発想や視点、成果について意見を交し、共有しました。

国際アカデミックセミナーは国の内外で幅広い関心を呼び起こし、8カ国からの100を超す大学や研究機関、博物館から300人以上の専門家や研究者が参加しました。ギリシャ文化省、ユネスコ(国連教育科学文化機関)中国代表事務所やその他機関のほか、著名な研究者らがお祝いの書簡やビデオをこのイベントに送りました。

馬王堆漢墓は、西漢(前漢)王朝時代の長沙王国の宰相である利蒼(Li Cang)と、その3人の家族が葬られている場所です。墓は、2000年以上にわたって元の状態を保った女性の遺体である、辛追夫人(利蒼の妻)の遺体の注目に値する保存状態や、セミの羽根ほども薄い古代中国のガウンの発見、それに一部は失われた文書を含んでいる13万語を超す絹写本によって知られています。これは中国だけでなく、世界における20世紀で最も重要な考古学的発見の一つとして広く認められています。

ソース:Hunan Museum